第10回講座「プロの野沢菜漬けを体験しよう」実施リポート
第10回講座「プロの野沢菜漬けを体験しよう」実施リポート

まず、イベント前日の11月28日にお菜とりをしました。
この野沢菜畑は「信濃大町のつけものや」メンバーの方の畑ですが
お菜が青々としていてとってもキレイ!
こんなに広い野沢菜畑初めて見ましたが、なんとも爽快な景色です。


今回収穫させてもらった野沢菜。
葉っぱは大きく茎も太くほんとにいいお菜です。
「茎の方がおいしい」という人もいれば、「いやいや、葉でご飯をくるんで食べるのがいい」という人もいますよね。
そこが、野沢菜漬けの楽しいところです。
大町ではだいたい9月頃に種をまきます。
11月に入り、2~3回ほど霜が降りてから収穫。
霜にあてることでお菜がやわらかくなります。

まずお菜を収穫しました、ポイントは根っこから抜かない事。
土や砂がついてしまうと洗う時に手間が掛かります。
また茎で切ってしまうとバラバラになってしまうので、
カブの少し上の部分を切りとります。

収穫した野沢菜の形を整えます。
葉は逆さにして三角形に包丁でバサバサと切り、余分な部分を落とします。
葉がお好きな人はそのままでも大丈夫。
カブの部分は十字に切り込みをいれます。
こうすると、漬けた時に甘味がでるそうです。
続いて整えたお菜を数株ずつ輪ゴムでまとめます。
昔はワラで結んでいましたが、最近は輪ゴムや
ビニール紐などでまとめる方が多いようです。
ご自分のやりやすい方法でまとめてください。
左の写真、この一束で約10キロです。
この日はほぼ一日がかりで450キロ収穫しました。

翌29日、心配されたお天気もなんとか持ちこの日は朝から曇り空。
会場の大町温泉郷入り口付近には、スタッフ、参加者などが集合し、
予定より2時間早く8時半頃からお菜洗いを開始。

始めにお湯で洗います。
昔はどこの家でも水で洗っていましたが、どちらで洗っても味に差はないようです。温泉地では温泉で洗うところもあります。
すすぎは水で洗います。
お菜があったかいと漬けてから発酵が進んでしまう事があるので、ここでは水を使います。

こちらの
小さな女の子はお菜洗い初挑戦!
桶が高すぎるので、静岡からきて頂いたNPO法人「とうもんの会」の名倉さんに抱っこしてもらいながら洗いました。
こんな小さな時から野沢菜を洗ったという経験が、のちに地元の食文化を受け継いでくれるのだと思います。

こちらでは野沢菜の漬け方の講習。講師は「信濃大町のつけものや」さんのメンバー。プロならではの漬け方を伝授してくれました。入れる調味料はお好みでいいのですが、この日は塩、赤ざらめ、野沢菜漬けの素、赤とうがらしを使いまし
た。(これを混ぜて使います。)この他、しょうゆ、酒、焼酎、にんにく等を使う家庭もあります。昔は柿の葉などを使っていた事もあるようです。
ここで漬け方のご紹介。
①お菜を桶に入れる時、ぎゅうぎゅうにすき間なくつめて入れる。(←ポイント!)
②お菜を並べて、一段ごとに調味料を振り入れる。
③漬け終わったら、お菜の量の3倍の重さの重石を乗せ、一晩で水が上がるようにする。(←ポイント!)
④水が上がったら軽い重石に変え、常に水に浸っている状態にする。(重いままだとお菜が固くなる)
ポイントは一晩で水を上げる事ですが、野沢菜の量が少ないとなかなか上がらないかもしれません。
あと、暖かい場所に置いておくとどんどん酸っぱくなりますが、酸っぱいのもまたおいしいものです。
今回参加して下さった、大町温泉郷「仁科の里松延」の八木支配人。
スタッフの方と一緒に、100キロも漬けて下さいました。
松延さんでは、昨年から「野沢菜甲子園」というイベントを行っています。
詳しくはこちらのHPをご覧下さい。
松本大学の総合経営学部・観光ホスピタリティ学科の尻無浜准教授もお招きし、一緒に体験していただきました。 
12時半頃、ようやく450キロのお菜を洗い終わりました。
寒い中、皆さん本当にお疲れ様でした。
午後には、静岡県のNPO法人「とうもんの会」理事長名倉光子さんに、「魅力いっぱい大町の食ともてなしの心」というテーマでお話して頂きました。
お話して頂いたというより、ざっくばらんにフリートークといった感じ。
名倉さんのお話の中で印象に残った部分を少しご紹介。
「昨年初めて大町にきた時、お茶の時間に漬物に楊枝を刺して用意して下さってたんだよね、これってすごく驚いた。だって漬物って普通お箸で食べるものでしょ?なのになんで楊枝なんだって。
それと野沢菜のこと<お菜>っていうでしょ。菜っ葉に<お>つけるって事は、ものすごく大事な物って事なんじゃないのかな?
大町の人から見れば当たり前の事かもしれないけど、すごくびっくりした。でもこれが地元に伝わる大事な食文化なんだよね。こういう事って次の世代へ絶対に伝えていかなきゃいけない事だと思う。」
地元に長く住んでいると気が付かない事も、違った視点でみると不思議だったり、逆にそれが魅力だったりする事もあるという点を学んだ気がしました。名倉さん、本当にありがとうございました!
(名倉さんは静岡県袋井市で「名倉メロン農場」を営んでいます。HP http://nagura-melon.jp)
多くの皆様に参加して頂いた今回の講座。
初めての経験でしたが、お菜洗いも皆でやれば辛くない!むしろ楽しい!という事が発見できました。
信州にはかかせない、野沢菜漬け。
洗うのは寒く辛い作業ですが、来年以降もぜひ若い方々、また子供さんにも参加してもらえるようにさらに良いイベントにしていきたいと思っています。
ご参加頂いた皆さん、本当にありがとうございました。




